MPLAB X

ファームウェア等のインストール:

  PIC16F1455、PIC16F1459、PIC18F25K50、PIC18F45K50 用のMPLAB X用のファームウェアyts2018_11_26.zipを公開します。これはMicrochip Libraries for Applications(MLA)のv2018_11_26を基に作りました。 変更した箇所は//YTSなるコメント文で示したつもりですが、完ぺきでは無いかも知れません。オリジナル・ファームウェアとyts2018_11_26.zipを解凍して出てくるファームウェアとをファイル比較ソフト、例えばWinMerge(Webで検索してください)で比較すると、変更箇所が間違いなく分かります。

PIC用のファームウェアをコンパイルするために、MPLABR X IDE v5.10と、MPLAB XC8 Compiler v2.05、そしてMLA v2018_11_26をインストールしておきます。

yts2018_11_26.zipを解凍して出てくる、yts2018_11_26フォルダーの内容は次の図のようになっています。

これらappsbspフォルダーを、MLA v2018_11_26をインストールしたときに出来る v2018_11_26フォルダーの中にすべて移動(あるいはコピー)します。同じフォルダーがあると注意されますが、上書きします(ファイルを上書きするわけではありません)。

yts2018_11_26に含まれるプロジェクトの内容は以下の通りです。

1.blink  (回路動作確認用)
2.hid_mouse  (HIDマウス)
3.hid_keyboard  (HIDキーボード)
4.hid_custom  (一般的HID)
5.vendor_basic  (USB:ベンダークラス)C90でコンパイルしたものしか正常に動作しません。
6.cdc_basic  (USB:CDC)
7.hid+hid  (HID+HID:2インターフェース複合HIDデバイス)
8.hid+mouse  (HID+マウス:2インターフェース複合HIDデバイス)
9.cdc_serial_emulator  (USB シリアル変換器:PIC16F1455用のみ)


ファームウェアの書き込み方法:

1.まず、必要なプロジェクトを登録します。MPLAB Xを立ち上げて、メニューからFile→Open Project...を選ぶと、Open Projectウィンドウが現れるので、下図のように、appsフォルダーまで展開します。

ここで、例えば、hid_mouseを使用したいとします。その場合、hid_mouseフォルダーを以下の図のように展開して、使用するPICの名前の所をダブルクリックします。

すると、以下の図のように、プロジェクト・ウィンドウにプロジェクトが登録されます。この時。 [PROJECT CONFIGURATION]ドロップダウン・ボックスに、選択したPICの名前が表示されますので、間違いがないことを確認します。

2.PICに書き込むプロジェクトをメインプロジェクトにします。具体的には、プロジェクト・ウィンドウの中で、プロジェクト名が書かれた箇所をマウスで右クリックして、サブメニューを出します。そのサブメニューのSet as Main Projectという項目がありますので、それを選択します。PICに書き込むプロジェクト名が太文字になったことを確認します。以下の図では「USB Device - HID - Mouse」がメインプロジェクトで、太字になっています。

3.書き込み器として、IDC3を使用しています。これと異なる書き込み器を使用している場合、プロジェクト・ウィンドウの中のプロジェクト名が書かれた箇所にマウスのカーソルをあわせ、右クリックし、Propertiesを選択し、お持ちの書き込み器を指定します。

4.外部クロックを用いる場合はなにもする必要はありません。PICの内部クロックを使用する場合(Active Clock Tuningを利用する場合も内部クロックを利用します)、 プロジェクト・ウィンドウの中に表示されているプロジェクトのファイル・ツリーにて、SorceFilesの下にあるsystem.cなる ファイルがあるので、これを編集します(下図参照)。system.cの所をマウスでダブル・クリックするとファイルの内容が表示されますので、//#define USE_INTERNAL_OSCなるコメント文を探し、 そのコメントを外して#define USE_INTERNAL_OSCとします。

5.あとは、ツールバーからRun Main Projectアイコンをマウスでクリックするだけです(下図参照)。ビルド(コンパイルとリンク)を行ったのち、ファームウェアをPICに書き込み、実行するまでほぼ自動で行ってくれます。だた、途中でPICに掛ける電源電圧に関する注意が表示されますので、問題なければOKボタンを押します。


ファームウェアの使用法:

  使用法はそれぞれのPICの章で説明してありますので、そちらを参照してください。ところで、USB:CDCの場合、PIC基板をPCの別のUSBコネクタに接続するとCOM番号が変わってしまいます。これを避けるためには、PICのファームウェアの中でシリアル番号をつける必要があります。シリアル番号の付け方は、CDC_serialnumber.txtを参照してください。


アプリケーション・ソフトウェアのビルド:

  プロジェクトによっては、パーソナル・コンピュータ用のアプリケーション・ソフトウェアが必要になります。必要なものはプロジェクト・フォルダーに入れてあります。これらアプリケーション・ソフトウェアの再ビルド(再コンパイル・リンク)には、Visual Studio Community 2017を使用します。VC++(ネイティブ)での使い方には癖がありそうなので、ダイアログベース.pdfを参考まで。


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